おにぎらずを背負って巻機山 (1,967m)に登ってきた
三連休の初日は日本百名山のひとつ、新潟県にある巻機山(まきはたやま)へ登ってきました。
同行者は会社の同僚2名です。一人は自家用車で、もう一人はレンタカーで(こちらに私も同乗させてもらいました)二手に分かれて出発して現地で落ち合う手筈です。
前日の金曜日に会社から帰宅して、山に持ってくお昼の弁当を作りました。頂上まで登って折り返してくる行程の途中に売店の類はないという話なので、食べ物は持参する必要があります。
手の込んだ弁当を作る時間も気力も技量もないので、簡単な「おにぎらず」になりました。
【おにぎらず】玄米ご飯、ちりめんじゃこ、梅干、長ネギ、シソ、ミョウガ、
【その他】きゅうりのぬか漬け
ちりめんじゃこ、梅肉、長ネギのみじん切り、塩でもんだミョウガ、シソの千切りをよく混ぜ合わせて具とします。
サランラップに海苔1枚を広げ、ご飯を薄く四角い形に盛り、具材をのせます。
さらにご飯をのせてからラップごと四角く折りたたみます。正方形と長方形の二つができました^^;
ぬらした包丁で真ん中で切り、タッパーウェアにつめます。その他にぬか漬けのきゅうりを2本ラップでくるんで即席弁当の完成です。
夜中の0時前に東京を出発してクルマで関越自動車道をひた走り、登山口のある新潟県南魚沼市の桜坂駐車場を目指します。
途中の谷川岳PAで「谷川の六年水」を水筒につめたりしながら、目的地の駐車場には午前3時過ぎに到着しました。外は雨がしとしと降っています。とりあえずシートを倒して車内で5時まで仮眠しました。
起きてみると、もう一人のクルマも到着しています。外は相変わらずの雨模様で、予報では一日中やまないようです。
後から到着したメンバーはこの雨でやる気が萎えたようなで下で待つことになり、二人で登ることにしました。
最初は見通しのきかない樹林帯の中、雨でどろどろになったぬかるみまじりの小道を登っていきます。
背負ったバックは沖縄一周ツーリングで使用したオルトリーブの完全防水バックで、中身を濡らす心配はありませんが、なにせ重いです。重量増の最大の要因である一眼レフは、雨のために結局使わずじまいでした。
登山といえば6年ぶりくらいです。進む道は、ぬかるんでつるつるすべる土道や、足の踏み場がないほど木の根が張った不整地、両手両足を駆使してよじ登る大きな石の段差などです。いつも走ったり、自転車に乗ったりしているときとはぜんぜん違った筋肉を使い、心拍数の上下も激しくなります。
ちょっと見晴らしのきく場所に出ると、谷筋には白い雪渓があるではありませんか。さすが雪深い新潟県です。
高度を上げていくにつれて周りの木々の背も低くなっていきます。
雨はやみましたが、見晴らしがかすんでいたのはちょっと残念でした。
森林限界を越えて、遮るもののなくなった風が吹きぬけていきます。雨粒も時折ぱらぱらと顔をたたき、汗まみれになった身体を冷やします。顔を上げると、稜線を雲のかけらが上がっていくのが見えます。
山頂付近では間近に残雪が広がっていました。今日は曇りですが、太陽が出る日もあるでしょう。7月を過ぎても雪が残っているなんてすごいですね。
9合目に到着です。「ニセ巻機山」という標識は、本当の山頂と間違えやすいピークだという意味でしょうか。
私の格好が山をなめきったランナー仕様となっていますが、真似をなさらぬように^^;
ブヨが多いときき、露出した手足にはハッカ油を塗りたくっております。幸いにも刺されることはありませんでしたが。
2階建ての小屋の中はとてもきれいです。この場所を借りて持ってきた弁当を食べることにします。
山で担ぎ上げた手作り弁当がたとえ簡素なものだったとしても、味はまた格別ですね。ザックの一番底に入れていたので、きゅうりのぬか漬けは圧縮されてぺちゃこになってしまいましたが、これはこれで美味しかったです。
今回の登山では水は 2.5リットル、行動食としてレーズンとナッツ類(アーモンド、クルミ、かぼちゃの種)を多めに持って登りました。舗装路を走る自転車の場合ハンガーノックになってもどうにか復帰が可能ですが、登山の場合は命にかかわりますから注意が必要です。
腹ごしらえをしたら非難小屋にザックを置いて山頂を目指します。
ここから先はにわかに雨と風が強くなってきました。
巻機山の山頂標識のところで写真を撮りますが、手で押さえていないと帽子が飛ばされそうな横風と雨です。
今回の行程を段取りしてくれた同行者の話によると、この標識の先に「本当の」巻機山の山頂があるとのことで、そこを目指してさらに先に進みます。
しかしすぐ近くらしいのですが、あまりにも雨と風が強くなってきました。ここから先に進むのは危険と判断して、途中で引き返しました。
非難小屋で長めの休憩を取り、来た道を引き返して下山します。
下りの方が脚の運び気を使いますが、心拍数は低めとなります。油断して木の根に体重をかけて何回かすっ転びながらもお昼過ぎには駐車場に戻ってこられました。
駐車場の水道でどろどろになった靴を洗い、乾いた服に着替えます。雨が降り続いているので、どこにも寄らず泊まる宿に向かいます。
今回の山行は巻機山だけでは終わりません。南魚沼市の旅館で一泊して、明日は日本百名山をもう一座、苗場山の踏破を目指します。
同行者が世話をしてくれた旅館で、温泉につかり、美味しい夕食をたらふく食べて、8時過ぎには眠りにつきました。
心地よい疲労感と達成感を胸に、清潔感のある布団の中でまどろみながら、心の中ではあのホセ・ゴンザレスの『Step Out』が流れていたのはいうまでもありません^^
次回 「苗場山で天上の楽園、地上の極楽」 につづきます。
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