路傍の木いちご
朝も夜も猛スピードでクルマが行き交う大きな幹線道路沿いの歩道。たまに自転車が通るくらいで、歩行者に巡り会うことはほとんどない。ずっと見通せる長大な直線コースは、信号も障害物もなく走ることに集中できるゾーンだ。そんな道の路傍に赤い実を付けた植物が匍匐しているのに気づいたのは一昨年のことだった。数は多くはないが歩道脇のフェンスにに沿って数メートルおきに生えている。赤い粒を指先でつぶしてニオイをかいでみると、口にしても問題ないような気がした。
子供の頃に口にしたヘビイチゴはほとんど味がしなかった。そんなことを思い起こしながら柔らかい実をつまんで口に含んでみた。予想外にイチゴらしい甘酸っぱい味がしたのに驚き、そしてうれしくなった。
枝を切って持ち帰り、ベランダで挿し木をすれば根付くだろうか。そんな想像をしてみたが、いまだ実行していない。
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