
トムヤムクンのオートミール
「オートミール」なる食べ物に始めて出会ったのは、たしか子供の頃に読んだ青少年向け翻訳小説の中だったと思います。
見たことも聞いたこともないその「オートミール」という単語を辞書で調べてみると(インターネット普及の遙か昔です)、「お粥にして食べる」という意味が書かれていました。それだけではまったく味も形も想像がつきません。
実際にお目にかかったのは、それからだいぶ経って一人暮らしをするようになってからのことです。
形状は麦飯の「押し麦」とよく似ていて、もう少し濃い色をしています。
押し麦の原料は大麦で、オートミールの原料はオーツ麦のようです。
私は一時期、興味本位で半年間ばかりベジタリアン食を実践したことがありますが、その時にはレーズンなどのドライフルーツやナッツ類をあわせた「ミューズリー」をよく食べていました。
ステンレスでできた広口の水筒にミューズリーと豆乳(牛乳はお腹がごろごろするので)を入れて会社に持って行き、昼休みランの途中で公園のベンチに腰掛け、スプーンですくって食べます。いい感じにやわらかくなって食べやすく、腹持ちもよい簡単ランチになりました。
最近になって、再びミューズリーを買うようになりました。お皿に100gほど入れて、豆乳を注ぎ、電子レンジで1分ほど温めるだけでランチになります。この食事の利点は、毎日食べ続けても飽きることがないことです。
トムヤムクンペーストでつくったスープにジャスミンライスやビーフンを浸して食べるのが大好きなところで、ふと、オートミールをあわせることを思い付きました。
これは、どこをどう考えても、おいしそうです。
調べてみると先達はいるものです。
スープに入れて煮るだけなので、ご飯やビーフンに比べても、つくるのはとても簡単です。
| オートミール | 80g |
| むきエビ | 4尾(50g) |
| 平茸 | 50g |
| パクチー | 適量 |
| トムヤムクンペースト | 大さじ1 |
| 水 | 400ml |
| ライム果汁 | 適量 |


パクチーは刻み、平茸は食べやすい大きさに切ります。

鍋にお湯を沸かし、パクチーの茎を加えます。

むきエビと平茸も加えて煮ていきます。

2分ほど煮たらトムヤムクンペーストを加えます。

トムヤムクンペーストをよく溶いたら、オートミールを加えます。

混ぜたら、さらに2分ほど弱火で煮てから火を止めます。器に移し、パクチーの葉をのせてできあがりです。




予想通り、オートミールの素朴な味と粒感は、パンチのあるトムヤムにもよく合います。
トムヤムで煮たオートミールはとてもスパイシーになるので、注意しないと噛んだときにむせるほどです。
ただ豆乳でいただく場合との違いもわかりました。トムヤムはとても味が濃いので多彩な具材を必要とすることです。
豆乳にミューズリーならオートミール100gでも普通に食べられますが、味と刺激のついよいトムヤムの具材なしにオートミールを合わせるだけでは、その半分も食べないところで飽きがくると思われます。
パクチー、エビなどの簡単な具材さえ用意できれば、トムヤムクンペーストとオートミールでつくる一食は、とても満足度のたかいものになります。























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