塩鯖焼いたら猫が来た
子猫の時から人間の食べ物をほとんど与えたことがないので、いつもは私の食事に興味を示さないケインだが、焼き魚だけは特別なようだ。小指の先ほどを取り分けて鼻の前に持って行くと、うにうに食べることもある。
友達が飼っていたアメリカンショートヘアーはケンタッキーのフライドチキンに目がなかった。テーブルで広げた食べようものなら、狂喜してテーブルに飛び乗り、くれくれくれと執拗に鳴き続けた。
その点、人間の食べ物に関しては行儀のいい方であるケインだが、子猫の時分はやわらかい布やら紐を食べるというクセがあり、難儀したものだ。ケイン自身もずいぶん痛い目にもあった。最近では洗濯機のシンクの埃が積もっている箇所をペロペロなめているなんてこともあった。ケインなりの理由があってのことなんだろうけど、変なものを口にされるよりは、私の食べ物にちょっかいを出してもらった方がいいんだよな、ケイン。
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