函館⇔大沼 LONG RUN
【Run】社員旅行で北斗星に乗って函館へ行った – 2008/09/05
函館駅から大沼国定公園を目指したLSDの記録
2008年9月4日19時3分・上野発の北斗星で函館へ向かった。
開放B寝台・上段のベッドに横になってみると、そこは列車というよりは年季の入った船室を思わせる異空間だった。駅構内の売店で購入してあった駅弁を食べてから、ベッドに寝転がって本を読む。同じコパートメントの他のベッドに居るのは会社の同僚と上司で、気兼ねない。揺れるし、狭くはあるが、そこが自分だけの場所であるならば落ち着くものだ。
次の日を考えて11時過ぎには耳栓をして眠りについた。
目覚めたのは翌朝の5時過ぎだったろうか。
しばらくすると列車は青函トンネルに入ったようだった。青函トンネルの中はレールの継ぎ目がないのだという話を思い出す。お盆に帰省したときに父が口にした言葉だったか。ベッドのカーテンを閉めて、スパッツをはく前に下半身のありとあらゆるところに擦れ防止の「ディクトン」を念入りにすり込む。これを使ったのは去年の逗子から熱海へのLSD以来だ。
ランニングウェアに着替えて降り立った函館駅は、初秋の曇り空だった。
2008年9月・函館⇔大沼ロングラン(詳細へ)【轍 Wadachi により作成】
その日の夜は函館山へ登った。山霧にかすみがちな展望台からの夜景は、確かに記憶に残るものだった。ホテルまで歩いた夜の函館市街も良かった。人通りがほとんどなく、古びた路面電車が静かに往来する美しい街だった。
函館の食事といえば新鮮が売りの海産物らしい。観光客目当てに売る気満々の商魂で飽和している朝市で食した「ウニいくら丼」もそれなりに美味かったのは確かだが、前日70キロあまりを走った後に食べたハセガワストアの「やきとり弁当」の味には、遠く及ばなかったというのは、まぁ当たり前ではあるか。