これだけ寒いと汁物しか眼中にないので、トムヤムクン味噌ラーメン
土曜日なのでいつもより早く帰宅できた。しかし雨が降っているとは思わなかった。
通勤ランナーとしては、真夏の熱帯夜に比べればまだましだといえども、氷のつぶてを叩きつけるような向かい風はさすがにしんどい。ランキャップを目深にかぶり、身体を前傾して、口元をへの字に結んで脚を動かす。さいわい内燃機関はどこにも問題ない。
冬の通勤ランに使っているアウトドア用のシンサレートの手袋は、ランニング用としては無骨だが、雨に濡れてもまったく冷たくならない逸品である。
十年来使っているので指先が破れてきている。買い換えようと、ネット通販を物色中。
顔面が凍えるのは仕方ないとして、濡れたつま先の感覚が鈍るのはどうにかならないものか。まぁ４０分あまりなので、熱いシャワーを浴びれば忘れてしまうようなレベルではあるが。
走りながら晩飯を考えても、あたたかい汁物しか頭に浮かばない。昨日はそばだったが、今日は味噌ラーメン、あのエスニック系調味料を使ってみる。
材料は少ない。市販の生・味噌ラーメン、むきエビ、長ネギ、芹、そしてトムヤムクンペースト。味噌ラーメンのスープでむきエビを茹でる。
トムヤムクンペーストを大さじ１ほど加え、引き続き煮る。すぐに麺が茹で上がり、エビ入りトムヤムクン味噌スープを注ぐ。彩りで芹と長ネギのみじん切りをトッピング、追加でレモン果汁をたらして完成。
この量は、私にとって、もはやファーストフードの範疇である。あっという間に、スープを含めて完食してしまった。
酸っぱ辛いラーメンをすすって何となく思ったのは、トムヤムクンは寒さに対抗する「冬のスープ」ではなく、暑さをしのぐ「夏のスープ」であるということ。当たり前すぎる？
初めてスパイスやナンプラーも入っている「トムヤムクンセット」を作った真夏の夜、クーラーがないこの部屋で、筋トレを終えて、汗をダラダラ流しながらすすった、そのスープの美味さといったら。世界三大スープというのも、むべなるかなと膝を打った。
高温多湿でこそ真価を発揮するとしても、それだけではもったいないと思う。次は焼きそばか、鍋などもいいかも。
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