飼い猫ケインが死にかけた話【詰まってどえらいことに】その3
ここに2枚の写真がある。
左はケインがこの部屋に来て一ヶ月ちょっとの頃の写真である。改めて見ると、縮尺が間違っているのではないかと疑うほどケインはちっこい。
右は、その五ヶ月後である。猫の生後1年は、人間の年齢に換算すると20歳くらいになるという。その成長スピードはすさまじい。この写真を撮ったのが3月3日。ケインが嘔吐を繰り返し、あわや一命を落としかけたのは、同じ年の4月21日だった。
今回この顛末については、記憶を頼りに改めて書き起こしたのだが、その場で記録した文章が発見された(Google Document に「ケイン日誌」というのを書いていたのを思い出した)。それによると、ケインが嘔吐して、ご飯を食べなくなっても、すぐに病院に連れて行ったのではなかった。その他、細かい記憶違いもあった。
ここにその覚書をそのまま転記する。
2010.04.21(水)
会社から帰ると床に嘔吐物が。結構多量、昼の餌を食べた後に吐いたと思われる。
おなかが空いているだろうと晩飯を出すが、匂いだけ嗅いで食べる気配がない。
違う種類の餌を出してみるが食べない。おかしいと気付く。
少し経つと今度は多量の透明な液体を吐く。飲んだ水のようである。水だけは時々飲んでいる模様。
とりあえず餌を出したまま就寝
2010.04.22(木)
朝起きても餌は食べていない。会社も休めないので、とても心配だがウェットフードを出したまま出社。
会社にきてからネットで調べると、どうやら何かを誤飲してしまったようである。症状がそっくりだ。
すぐに死んだりはしないようでもあるので、少し安心する。
引き続き調べて、夜間でもやっている動物病院が**駅の近くにあるのを見つける。
走って帰ってみると、ケインはやはり何も食べていない。床には緑色の液体を吐いた跡が複数あった。
シャワーを浴びて電話でタクシーを呼ぶ。タクシーで病院についてから気付いたのだが、ここは何年か前、ミー(友達の家のアメショー)が尿道結石でかかった病院であった。
検査してもらった結果、朝まで点滴で様子を見て、多分開腹手術になるだろうとのこと。予想はしていたので驚きはしなかったが、開腹手術の見積もりが、なんと**万であった!!まぁ、致し方なかったが。
タクシーで家まで戻ってきたのは夜中の1時を過ぎていた。
2010.04.23(金)
朝4時過ぎに携帯電話の着信で起こされる。やはり手術が必要とのこと。6時に、今度は執刀したであろう男性の医師から連絡があり、無事に終了したが腸から堅い異物が摘出されたということであった。
会社の昼休みに病院に電話すると、異物は「コルク」のような物であると。
会社から戻ると、バスで**駅まで行って**線で**まで行く。病院近くのコンビニATMで**万円をおろす。
女性の獣医から手術の経緯や、投薬の仕方や、流動食の作り方などを聞いて、病院の動物救急車で家まで送ってもらう。
ケインはさすがにおとなしい。エリザベスカラーもすんなり着けている。
2010.04.24(土)
出勤前に、抗生物質を含む錠剤の欠片と、粉薬を水に溶いて針のない注射器で飲ませる。病院でもらった流動食を出すが、食べない。
慣れていないからであろう。仕方がないので出したまま出勤した。お昼休みに帰ろうかと自転車で出勤したが、一旦帰るのはやはり無理であった。
はたして、子猫いや、青年猫ケインは手術による異物摘出で一命を取り留めた。
ケインが飲み込んでいた「コルク」とは何なのか?
エリザベスカラーを付け、きれいに剃られた腹部には真一文字に縫合された傷跡も生々しいケインの運命やいかに。
次回へ続く。
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