飼い猫ケインが死にかけた話【詰まってどえらいことに】その4
嘔吐を繰り返し、病院で緊急手術を受けて、どうにか一命を取り留めた飼い猫ケイン。
術後に受けた説明で、「開腹したところ腸が腫れるほどで、命が危ないところだった」という話を聞き、ケインの腸に詰まっていた「コルク片」と「手術中の写真」を見せてもらった。くださいと言って貰ってきたのを撮したのが、この写真である。
この「コルク片」を見て、私には心当たりがあった。だいぶ前の話だが、発泡性のブドウジュース(アルコールの入っていないシャンパンのようなもの)を試しに買って飲んでみたことがあった。そのコルク栓を床に転がしてケインに遊ばせていたのだ。コルク栓は円錐形をしていて、転がすと弧を描いて動くので子猫の注意を惹くのにちょうど良かった。
そのコルク栓はケインを遊ばせたあと、そのまま床に転がしっぱなしだった。パソコンをのせている座卓の下はコード類が複雑に絡み合ったジャングルである。たぶん、そこらへんに転がっていたのを、ある日見つけてかじっているうちに、飲み込んでしまったのだと思う。
ウールサッキング(布などを噛んで飲み込んでしまう猫の異物摂取行動)
ケインにこの兆候があるのに気づいたのは、膝掛けとしていた毛布に穴が空いているのを発見した時だった。それもひとつではない。丸い穴がいくつも空いていたのだ。調べたところ、それが飼い猫の「問題行動」として広く知られていることがわかった。
普段は毛玉をほとんど吐かないケインが、目の前で緑色のアスパラガスを吐き出したこともあった。えっアスパラガス?と思い、よく見てみると、それは緑色の猫じゃらしの先端を飲み込んだものだった。
私がパソコンの前に座るとすぐに膝の上に乗ってくるケインが、その日に限ってパソコン機器のコードが絡まる座卓の下からなかなか出てこない。不思議に思って下をのぞくと、熱心にコードをかじっていることもあった。iphone の充電コードと、5.1chサラウンドシステムの配線コードがやられた。
そんなケインの「イタズラ」が、まさかこんな「どえらいこと」になるとは。
ウールサッキングを止めさせるにはと考える前に、対象物をケインの手の届くところに置かないことを注意すべきだと思うのだが、なかなか難しいところもある。ジャングル・コードを含めて、部屋の整理をしないといけないなぁと思う今日この頃であった。
今回、ケインの治療(入院・手術・通院・薬・処方食等)には、私のひと月分の給料と同じくらいかかってしまった。保険がきくわけでなく、至れり尽くせりのケアーをしてもらったと思うので、金額としては妥当であると思う。充実した医療設備をもつ病院の経営面からしても、さもありなんという費用であった。
ケインの治療費については、助かるのであればいくらでも払う気持ちでいたので、それなりの金額を支払っても後悔はまったくしていない。ただ、飼育環境下で育ったか弱いペットであればこそ、保険の存在意義はあるのかもしれないと考えさせられた。
その病院のHP「治療例のご紹介」ページにケインが載っている。
通院の最終日に、「もし良かったら今回の治療についてお話を聞き、ホームページに載せたい」という申し出があった。
しかし、「ケインちゃん『♀』」とは!?
ケインは去勢済みであったが、だからなの? 気になって仕方がない^^;
※ 2022.04.25 追記・該当ページはずいぶん前に削除されたようです。
現行の「症例・治療例」のページです ケインの場合は『消化器科の異物摂取』に当たりますね。
次回、女の子と間違われてしまったイタズラ猫ケインの回復の模様をお伝えして最終回です。
乞うご期待!
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