多摩川でウナギを釣って、うな丼と肝吸いにしていただく
多摩川でウナギを釣って
捌いて
いよいよ今日は、蒲焼きと肝吸いにしていただきます。
なお、今回の調理工程(焼き)の詳細に関しては、下記のサイトを参考にさせてていただきました。
とても詳しく、そしてわかりやすくまとまった情報源です。
ウナギの焼き方
ウナギの焼き方 ウナギの焼き方 ○はじめに 串打ち三年焼き一生という言葉がありますが、 ウナギの調理 ...
http://shirayaki.web.fc2.com/yaki.html
サイトの体裁はレガシーですが、そこに記載されている経験に基づく情報は古びておらず、信憑性が高いと思われます。
捌いたウナギ、ウナギの肝、三つ葉、蒲焼きのタレ(市販品)、白だし、ご飯、粉山椒
捌いたウナギを上下に並べて、金属製の魚串を打ちます。
串を回しながら、できるだけ身の中央を狙って刺し抜いていきます。今回は5本を打ちました。
ウナギを焼くのに使うのはグリルパンです。
これまで魚焼きには、パナソニック社製の電気ロースター「けむらん亭(NF-RT700)」を使ってきました。
購入したのは十数年以上前で、当時は電熱コンロのみの狭いワンルームに住んでいたので、とても重宝しました。その製品名に偽りはなく、魚を焼いても煙やにおいはほとんど出ません。そしてメニューで食材を選択するだけで、自動で適切な焼き時間を調整してくれますので、スイッチポンであとはお任せの気楽さがあります。いまの住居に引っ越して調理にガスが使えるようになったときも、わざわざ魚焼きグリルの付いていないコンロを探し求めたほどです。
しかし、さすがに経年劣化は避けられず、内部は写真をのせるのもはばかられるほど汚れ、焼いたときの煙とにおいも漏れるようになってしまいました。
そこで、ガスコンロで使える魚焼き網(Amazon で評価の高かった「カンダ Kan グリルパン 焼上手 片手」)を買い求めたわけです。
余熱として十分にグリルパンを温め、念のために網にサラダ油を塗ってから、ウナギをのせます。身側、皮側と交互にひっくり返して焼いていきます。
3分も焼けば身は白くなり、思わずタレを塗りたくなりますが、これではぜんぜん焼きが足りないようです。
脂が少しずつ染み出てきます。しかし、このときのウナギはまだまだ“生焼け”状態です。こんな状態で早々とタレを塗ってしまっては、“臭い”という評価が 下って当然です。
…何度も言いますが、まだタレは付けていませんし、途中で付けてはいけません。 ウナギの場合、中までしっかり焼けた状態にするために、返しと長い時間をかけることが必要なのです。 昔ながらの美味しいウナギ屋さんに行くと注文してから出てくるまで30分かかることはざらにありますが、自分でウナギを焼いてみるとその理由が分かるはずです。
…相当時間がかかりますが、長い時間をかけてじっくり焼くことこそ、ウナギを美味しく味わう秘訣なのです。
出典:「ウナギの焼き方」http://shirayaki.web.fc2.com/yaki.html
たぶんここが、ウナギ焼きの(もっと言えば、ウナギを美味しくいただくための全調理工程中で)一番のポイントだと思われます。
素人感覚では「加熱は最短で、ジューシーな脂をたっぷり残す」が良さそうに思えますが、正解は真逆のようです。ウナギを美味しくいただくには「じっくり加熱して、脂に含まれる臭み成分を出し切る」必要があるようです。
ウナギの臭みを取るために行う「泥抜き」や「ぬめり取り」の必要性に関しては、ネットで調べた限りでは賛否両論がありました。ただ、今回たくさんのウナギ調理&実食動画を観て気づいたことがあります。
それは「身が白くなった時点で早々にタレを塗る」と、「食後の感想が『なんか臭い』」との間には、因果関係と呼べそうな相関があるということです。そしてこれは、上記の引用が正しいことを裏付けています。
熱くなる串をつかんで何度もひっくり返すので、軍手があるといいですね(というか必須です)
じっくり焼いていくと脂がしたたり、煙がもくもくと出ますが、換気扇を最大出力にして対応します。
特に皮目を焼くと激しく、落ちた脂に引火して炎も上がりますので、あわてず冷静ににウナギを持ち上げ、吹き消します。
まさに鰻屋さんの気分を満喫できます^^
身の表面がきつね色になったら白焼きの完成です(25分くらい焼きました。まだタレは塗っていません)
この時点でウナギは、加熱前と比べて一回り小さく縮みました。
続いて「蒸し」の工程に入ります。
串を打った白焼きの大きさに対応できる蒸し方として、フライパンを使ってみました。
フライパンに 200mlほどの水を入れ、中央に小皿を置きます。
その上に大きな皿をのせ、さらに白焼きをのせます。
ふたをしてから火をつけ、湯気が上がってから10分間蒸します。
蒸したウナギは、再度グリルパンにのせて火をつけ、ハケでタレを塗っていきます。
タレを塗ってはひっくり返すのを数度繰り返して、いい感じに色づいたら蒲焼きのできあがりです。
おニューのピカピカ・グリルパンは、落ちた脂が焦げてこの有様です。ウナギの脂がいかにすごいかがわかります。
上部の網が取り外しできるので、スコッチブライトでこすれば、こびりついた焦げは除去できます。黒ずみは残りますが、機能的にはなんの問題もありません。一夜にして道具としてのシブミが出ましたね^^
蒲焼きから串を外します。
串は焼き終わったらすぐ外すべきですね。今回は肝吸いを温め直していたりしたので、ウナギがすこし冷めて少々外しづらかったです。
丼に炊きたてのご飯をよそい、タレをかけます(いつもは玄米ですが、今日は特別に白米を炊きました)
串から外した蒲焼きをのせて、うな丼のできあがりです。
肝吸いの作り方は簡単です。
ウナギの肝を湯通ししたあと、
水 200ml、白だし大さじ1、三つ葉と一緒に軽く煮立たせて、肝吸いのできあがりです。
これは、まさにお店で焼いたウナギの味です。
臭みとか、味の違和感はまるでありません。
皮目が焼けた香ばしい香りは、スーパーで買った蒲焼きでは決して味わえないものです。
粉山椒をかけていただきます。もちろん絶品です。
ウナギの肝吸いは、肝にかすかな苦みがありましたが、なかなか乙な味わいです。蒲焼きにあう、サッパリと澄んだお吸い物です。
今回は見事なビギナーズラックで、短時間でウナギを釣り上げることができました。
ウナギが釣れた要因として考えられるのは、
時合い
- 日没後50分で完全に暗くなったタイミング
- 満潮過ぎの下げ始め
- 満月だったが月はまだ低かった
遅合わせ(向こう合わせ)
- もう一本の竿の仕掛けを用意していて、事前の細かいアタリをガン無視していた(餌取りがつついているのだと思っていた)
汽水域
- ドバミミズがウナギの特餌だと聞きますが、アオイソメでも釣れたのは汽水域だからでしょう。ミミズとアオイソメを同時に使って、汽水域ではどちらが釣れるかを検証してみたいと思いました。
「釣って」「数日間泥抜きして」「捌いて」「焼いて」「蒸して」「タレをつけて焼いて」いただく。
そのすべての工程を経て味わった「うな丼」は、ちょっと目頭が熱くなるほどの美味しさでした。
そして、命をくれたウナギさん、ありがとう。
今回、調理するに当たって購入したものです。
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