
塩豚とパスタ
豚肉に塩をすり込み、数日かけて寝かせるだけでできる塩豚は、焼く、煮る、茹でる、どんな調理法でも使える万能食材です。
塩の力で余分な水分が抜けて旨味が凝縮されるので、少量を使うだけで事足りてしまいます。私はこの塩豚を、肉というより「調味料のひとつ」と考えています。
そんな塩豚の魅力を生かしたレシピはいくつもありますが、今回はパスタをつくりました。
カルボナーラに使われるパンチェッタは、長期間熟成させた「塩豚の親分」のような存在でしょう。
塩豚には、家庭で簡単に短い期間でつくることができるという利点があります。
塩豚
豚バラ肉ブロック | 250g |
塩 | 小さじ2 |

豚バラブロック肉の表面に、まんべんなく塩をすり込みます。

出てくる水分を吸収するために、キッチンペーパーでくるんでから、さらにラップで包みます。


念のためにさらにビニール袋に入れて、冷蔵庫の中で保存します。最初は水分がどんどん出てきますので、毎日キッチンペーパーを新しいものに取り替えます。
塩豚のパスタ
塩豚 | 80g |
ニラ | 3本 |
ニンニク | 1かけ |
唐辛子 | 1本 |
トマトペースト | 大さじ1 |
塩(パスタ茹で用) | 適量 |
胡椒 | 少々 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
パスタ | 130g |

この塩豚は冷蔵庫で5日間おいたものです。これくらいになると水分はほとんど出切り、肉質は締まって、脂身はねっとりとした感じになります。
植物性のオリーブオイルに比べて、豚バラ肉の脂はこってりとしているので、どうしてもパスタが「重く」なります。それを中和する意味で、トマトペーストを使いました。
ニラは、たまたま冷蔵庫に残っていたので使いました。

塩豚とニンニクは薄切りに、唐辛子は輪切りにします。ニラは3cm幅に切ります。

フライパンにオリーブオイルと塩豚を入れて火をつけます。

塩豚をじっくりと炒めていくと、出てきた脂で揚げるような感じになります。出てきた脂が多かったのでキッチンペーパー1枚分を取り除いてから、ニンニクと唐辛子を加えました。

ニンニクの香りが立ったら、ニラを加えます。

トマトペーストも加えます。

パスタの茹で汁を加え、胡椒を挽いたらソースの完成です。激辛の火鍋を思わせるビジュアルですが、これはパスタソースです。



茹で上がったパスタをソースと合わせてできあがりです。ニラは最後のタイミングで合わせるべきでした。



塩豚は、それ自体がしっかりとした旨味を持っています。その旨味とコクに塩気が加わることで、少量でも満足感のある仕上がりになります。
塩気も脂も強い塩豚は、むしろ入れ過ぎに注意した方がいいです。

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