すき焼き、牛肉でやったら、ん!?
何を隠そう(隠すほどのことではないが)、私の実家では昔からすき焼きといえば、豚肉がデフォルトであった。幼い頃からの食生活が味覚に与える影響は強大だ。「鶏が1番、豚2番、牛はその他一同と同列だね」が本音である。思い起こしてみても、子供の頃に牛肉を食べた記憶がほとんどない。それ以上に美味い(と私が感じた)鶏肉を食べてきたのだから、それでいいのだろう。
食習慣については、母に感謝していることがある。お店で買ってきた出来合いの料理や、店屋物を食卓にのせることを、潔しとしていなかったことである。子供としては、まれに店屋物などを頼むとなれば大喜びなのだが、作ってあげれなくてゴメンね、という母の気持ちはいつも感じていた。私が食事を作るのは、食事は本来自分で作るものである、という教えを受け取ったことと無縁ではないのだろう。母親は家族のために食事を作るのかもしれないが、その根幹では自分のために作って欲しいと思う。作ってあげるひとがいないので、料理はしません、では寂しいではないか。
牛肉、春菊、タマネギ(くし切り)、焼き豆腐、しらたき(茹でて切る)、干し椎茸(レンジで戻す)、卵、醤油大さじ3、みりん大さじ3、砂糖大さじ3。
まず牛肉を焼いて、割り下を少しだけ投入。肉にからめたら一度引き上げて、野菜を鍋に。
野菜と豆腐、しらたきを鍋に入れて肉を戻す。残りの割り下と、干し椎茸の戻し汁を入れて煮る。最後に春菊を入れて完成である。
やはり豚なのである。もちろん、牛なりに美味しくはあるけど。
そして思ったのは、ひとり鍋は十分成立するけれど、すき焼きはひとりでつつくより、みんなでひとつの鍋をつつく方が合っているなぁということ。私にとってすき焼きは、いつも団らんと共にあった。
第一、とてもひとりじゃ食べきれないじゃないか。
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