多摩川でウグイを釣って、カレイと一緒に竜田揚げにしていただく
今回の多摩川釣行は、一ヶ月前にウナギを釣ったポイントで夜釣りをします。
見晴らしの良くなった河原
このひと月の間に河川敷は除草されて、とても見晴らしが良くなっていました。
釣り座の確保には困らなくなりましたが、障害物が何もない原っぱになったことで、この日は太陽が沈んでから、だいぶ辛い目にあうことになります。
投げ竿2本のぶっこみ釣りで、餌はいつものアオイソメに加えて、釣具店で購入したドバミミズも使用します。
ちなみにクーラーボックスは、少し前から10Lの「ダイワ・クールラインα GU100X」も使っています。ハゼ釣りにちょうど良い「スノーライン s300x」ですが、セイゴクラスの魚を入れるにはちょっと小さいので、少し大きい物を購入しました。ブロンプトンのリアキャリアに載せる分には、底面積の広いこちらの方が安定して積むことができます。
ウグイが釣れる
釣り始めて少し経ってから、アオイソメの竿にアタリがありました。上げてみると銀色の細長い魚です。
一瞬、セイゴかと思いましたが、これはウグイですね。
ウグイ(ハヤ)といえば、もっと上流の方で釣れる小魚のイメージがありましたが、汽水域にはこれくらいのサイズ(20cmちょっと)がいるのですね。
食味に関して不安だったので、鈎を外してリリースしました。
試してこそのガッテン
10分ほどして、今度はとなりのドバミミズをつけた竿にアタリがあります。
汽水域では、アオイソメに比べて、ドバミミズに食いつく魚種は限定されるであろうことから、いやが上にも期待が高まります。
手元に伝わる獲物の引きも、緩急がある、例の本命のものにしか思えません。
しかし、
今度もウグイでした。
ちょっとサイズアップしています。
しばらく考えて、こちらはキープすることにします。
「美味しくない」という情報はネットから得ていましたが、そこからわかるのは「食味に関して、あまり評判が良くない」というネット上の現象だけです。
ネットで流布される「美味しくない」は、はたして実食した上での感想なのか、それとも誰かの受け売りなのか、あやふやな場合が多いです。
「美味しくない」と伝え聞いた魚を、あえて調理する手間をかけてまで食べようとするのはまれでしょうから、ほとんどが後者ではないでしょうか(釣れたウグイに対して、私が抱いた第一印象のように)
味覚には個人差もありますし、実際にいただいてみないことには、本当のところは不明のままだということに気がつきました。
専用ピックを使って脳天締めにして、ナイフでエラを切って血抜きをしてからクーラーボックスに入れます。
つかんだウグイの魚体はぬめりが強く、そして少し温かく感じました。
秋をむかえた河原の洗礼
薄暗くなってきたので竿先に LEDライトをつけます。
このくらいの頃から、吹く風が身にこたえるようになってきました。
風よけ皆無の、だだっ広い河川敷をビュービュー冷たい風が吹き抜けていきます。
たまらずレインウェアの上下を着込み、フードをかぶります。口元を覆うマスクの有り難みが身にしみます。
ここ数日で急に寒くなってきました。
ランニングや自転車ライドでは、心拍が上がって身体の芯から発熱するので(どんなに寒くても基本は汗まみれ)、防風・防水ウェアを着込めば、真冬の冷たい雨でも(運動中は)比較的楽に耐えることが可能です。
それらの経験から、秋口の防寒を完全になめていました。
身体を動かさない待ちの釣りでは、気温10度の風でもここまでこたえるのですね。
足を組み、腕を組み、ガタガタ震えながら身体をこわばらせて、20時過ぎまでどうにか耐えて、終了です。
我慢の待ちでしたが、追加の釣果はありませんでした。
持ち帰ったウグイはうろこを落とし、内臓とエラを取り除いて冷蔵庫に入れ、翌日に調理しました。
さて、ウグイの調理法ですが、醤油と生姜と酒を使った、唐揚げの上位バージョン = 竜田揚げでいきたいと思います。
食べ比べる魚として、いつものアジを求めて近所のスーパーに立ち寄りましたが、あいにく売っていませんでした。
鶏肉では食べ比べになりませんので、しばらく鮮魚コーナーを吟味して、カレイの切り身を買いました。
下処理をしたウグイ、カレイの切り身、生姜、醤油、酒、片栗粉、揚げ油、茹でた小松菜
頭を落としたウグイは三枚におろし、腹骨をすいてから、皮を引きました。
骨抜きで血合い骨を抜いたところ、Y字型に途中で分岐した長い骨が取れます。しかし丁寧に抜こうとすると身も崩れてしまうので、半身は抜くのをあきらめました。骨は細くてやわらかいので、揚げれば気にならないはずです。
- ウグイ
- 半身をそれぞれ二等分にする
- カレイ
- 火が通りやすいように、裏表の皮に横に切れ目を入れる
- 生姜
- すりおろす
醤油大さじ1、酒大さじ1、すりおろした生姜を混ぜ、ウグイとカレイそれぞれを漬けます。
時々ひっくり返しながら 10分間漬けたら、取り出してキッチンペーパーで汁気を取ります。
ビニール袋に切り身と片栗粉を入れ、振ってまんべんなくまぶしてから、はたいて余分な粉を落としておきます。
180度の油で揚げていきます。
ウグイは4分間、カレイは6分間ほど揚げました。
油を切って皿に盛り、茹でた小松菜を添えてできあがりです。
ウグイの竜田揚げです。
小骨はありますが、サックリした揚げ衣との対比では、まるで気にならない食感です。
竜田揚げの風味が強く、臭みなどは感じません。これはイケますね。
このあとカレイも食べてみてわかったのですが、ウグイの身自体は味が淡泊なようです。
カレイの竜田揚げです。
こちらは、竜田揚げの風味もさることながら、カレイの身の旨味が強いですね。
そして煮魚では食べづらいエンガワの部分が、とても美味しいです。
美味しさでいえばカレイの圧勝ですが、ウグイも(食べ方によっては?)捨てたもんではない、というのが今回実食した「私の」結論です。
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