【底冷えの夜に】サバ水煮缶の味噌汁であたたまる
思わず息がつまるような冷たい強風が吹きすさぶ夜道を走って帰ってきた。
澄み渡った大気の下で、街灯のきらめきは固く、美しく、不変の存在感があった。走りながら空を見上げると、この都会でもいくつもの星が瞬いているのがわかる。
通勤ランナーのいでたちといえば、上半身は長袖のランニングシャツに薄手のウィンドブレーカー、下半身はロングタイツのみ。ランニングキャップのつばを真後ろに回せば、向かい風も恐れるに足らず。
素晴らしい夜だった。
凍えるような外気と、負けじと脚を繰り出す血流の循環による発汗と発熱、その狭間でバランスを取りながら走り抜けるという自己コントロール感の愉悦。ランナーであればわかるでしょう。
サバの水煮缶を味噌汁に入れるとおいしいという話を聞いた。今日もスーパーの閉店には間に合わなかったので、コンビニで安いサバ缶を買って、作ってみた。
具材は冷蔵庫にあったブナシメジと長ネギ、そして同じくコンビニで買った下処理済の里芋のパックだ。
材料を煮て味噌を溶くだけというほとんど手のかからない料理なれど、この寒い夜には眼の奥がジワっとくるほどおいしい味噌汁となった。
サバ水煮缶、ブナシメジ、長ネギ、下処理済の里芋、味噌、顆粒あごだし
パックから取り出した里芋は水で洗い、少量のあごだしで5分くらい煮ておく。里芋の下処理具合がわからなかったのでとりあえず煮てみたが、もともと食べられるくらいには煮えているので他の具材と一緒に入れて温めるだけで問題なさそうだ。
ブナシメジと長ネギを加え、サバ缶は汁ごと全部入れる。
あくを取りながら5分くらい煮たら味噌を溶く。味噌が溶けたら煮立たせないように火を止めて出来上がり。
海の漁師さんたちは、売り物にならないような小さい雑魚をぶつ切りにして味噌汁にするという話を読んだことがあるが(丸元淑生さんの著作だったか)、こういう感じになるのかな。
とにかくサバ缶のコクが強いので、里芋とか大根などのどっしりとした根菜類とあわせて、温かいご飯と一緒に頂けば、幸せになれると思うのです。
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