
エキゾチックが止まらないトムヤムライス
タイ🇹🇭やインド🇮🇳の料理を指して「エスニック料理」と形容することがあります。
エスニック料理とは、特定の文化的なグループや地域的なグループ固有の料理を説明するためによく使用される用語である。
どういった料理や食材をエスニック料理、エスニックフードと呼ぶかは文化や地域によって大きく異なる…
日本語に直訳すると「民族料理」であるが、一般的な理解としては場所や時代によって変化する。例えば、2010年代のアメリカ人にとって、天ぷらやババガヌーシュはエスニックフードであり…
引用元:ウィキペディア『エスニック料理』
日本における「エスニック料理」の歴史はウィキペディアに詳しいです。
🌿 🍛 🌿
「エスニック料理」を自炊する場合、多かれ少なかれ日本風にアレンジする必要があります。
そこで今回は、日本でもおなじみの「エスニック料理」の使う食材をちょっと本格的にすれば、
それはもう「エキゾチック(異国の、見慣れない、珍しい)料理」と呼べるのではないか、
そしてそこには新しいおいしさがあるのではないか、
という試みです。
対象レシピは「トムヤムライス=トムヤム(クン・ガイ)のスープかけご飯」です。
試みのために、あまり馴染みのないエキゾチックな食材を3つを用意しました。
ジャスミンライス
ガパオライスは自炊で何回もつくっていますが、これまで「ライス」に無頓着だったのは盲点でした。

日本におけるタイ米といえば、その昔、記録的な冷夏で深刻な米不足が起きときに、タイから緊急輸入されて市場に出回り、おいしくないという汚名を着せられた歴史があります。
私は当時まだ一人暮らしを始めておらず、自炊の「じ」の字も知らなかったわけですが、実家で食べたかどうかは覚えていません。職場の食堂で出てきたかすかな記憶がありますが、印象は残っていません。
そこで、実際にAmazonでジャスミン米を取り寄せて炊飯器で炊いてみました。
ジャスミンライスは「香り米」とも言わています。
ジャスミンライスを炊いたことのない、あるいは食べたこのない私のような人間の多くが勘違いして知らないことは、
「ジャスミンライスは、まったくジャスミンの香りがしない」
という驚くべき事実です。
炊くと確かに豊かな香りがします。しかしその香りはジャスミンなんかではなく、ポップコーンの香りに近いです。
ジャスミン米の名前の由来は、ジャスミンの花のように白い色によるものだそうです。
トムヤムクンペースト
最初に購入したユウキ食品のトムヤムクンペーストがなくなりそうだったので、違ったトムヤムクンペーストを買ってみました。
ユウキ食品のトムヤムクンペーストはKanownというタイの会社が製造しているものです。
今回のペーストは V. Thai Food Productという会社のものです。

今回のトムヤムクンペーストはふたを開けてみると、上に分離した油が厚い層を成して、色も質感も違っています。箸で全体をかき混ぜてみると、最初に使ったペーストより香りが強いことがわかりました。
ライム果汁
これまではレモン果汁を使ってきましたが、ライム果汁を取り寄せてみました。

日本でレモンは揚げ物などにも添えられている当たり前の定番食材ですが、ライムはまず使われません。
レモンとライム、柑橘系の酸味は似ていますが、香りはまったくの別物ですね。
なじみのあるレモンのスッキリと爽やかな香りに比べると、ライムはより青っぽい複雑で厚みのある香りが特徴で、多めに振りかけるとエキゾチックなぶっ飛び感があります。
🌿 🍛 🌿
鶏胸肉 | 1/2枚 | |
むきエビ | 6尾 | |
玉ねぎ | 1/2個 | |
舞茸 | 1/2パック | |
ニンニク | 1かけ | |
唐辛子 | 2本 | |
パクチー | 適量 | |
トムヤムクンペースト | 大さじ3 | |
カレー粉 | 小さじ1 | |
胡椒 | 少々 | |
水 | 600ml | |
ライム果汁 | 少々 | |
サラダ油 | 大さじ2 | |
ジャスミンライス | 2合 |


鶏胸肉は角切りに、玉ねぎは薄切りに、ニンニクはみじん切りに、唐辛子は輪切りにします。舞茸は食べやすい大きさに指で裂きます。パクチーは葉を摘み取り、茎は小さく切ります。
ジャスミンライスは袋の裏面に炊き方が書いてありました。2合のお米に2合の水を加えて、研ぐ必要も、浸水させる必要もなく、そのまま炊飯器で炊くだけです。

鍋にサラダ油を熱して、ニンニク、唐辛子、パクチーの茎を炒めていきます。

香りが立ったら鶏胸肉を加えます。

鶏肉表面の色が変わったら玉ねぎも加えて、炒めあわせていきます。

玉ねぎがしんなりしてきたら舞茸も加えます。

水600mlを加えて沸騰させ、出てきたアクを取り除きます。

最後にボイル済みのむきエビを加えます。

トムヤムクンペーストとカレー粉(隠し味)を加え、胡椒を挽きます。

トムヤムクンペーストが溶けたら火を落とします。お皿によそったジャスミンライスにかけ、パクチーの葉をのせてできあがりです。

食べる直前にライム果汁をかけていただきます。



まず、今回使用したトムヤムクンペーストは、前回のものに比べて、香り、辛みともにずば抜けていることがわかりました。唐辛子2本を使いましたが、とても辛く仕上がり、それがとても良くあっています。
次に驚いたのはジャスミンライスです。
タイ米の特徴は、日本のお米に比べて粘り気がほとんどなく、パラパラしていることです。日本のお米のつもりでタイ米を食べた国民から「パサパサでマズい」と酷評された理由です。
このパラパラのお米が、スープと合わせると絶品なのです。
汁気とあわせても、ねっとりと重くならず、軽くサラサラといただくことができます。味、香りともに強烈なトムヤムとあわせて、ちょうど良いバランスになります。
このお米はお茶碗によそって食べるのではなく、スープやおかずと一緒にワンプレートに盛り付けて、混ぜまぜして食べるのが正解なのでしょう。それが、ハッキリとわかりました。
ワンプレートご飯は私も大好きな食べ方なので、色々試してみたいと思います。
そしてライムの果汁をダバダバかけて、エスニックを超えた、エキゾチックなトムヤムライスが完成します。

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