キムチ雑炊【味噌汁転じて簡単で温まるやつ】
秋田杉の曲げわっぱのおひつを購入したのは4年ほど前だった。その購入価格は、たとえばネットブック1台分以上であった。炊いたご飯を入れておく容器と考えれば、法外な値段と思えるかもしれない。
なくても何も困らず、贅沢品としか言えないほど高値でありながら、実際に使ってみると、他に類を見ないほどすぐれた価値を持っていて驚くという商品を2つ所有している。ひとつはBOSE のノイズキャンセリング・ヘッドホンであり、もうひとつが、このおひつである。
おひつは単なる容れ物ではない。炊きあがったご飯の水蒸気を適度に吸収するという調理器具であり、炊飯器からそのまま茶碗によそうよりも、おひつに入れてしばらくおいた方が、明らかに美味しくなっている。
ただ冬の乾燥したこの時期、その吸湿作用が効き過ぎて、三日目の冷やご飯となると、少し工夫が必要となる。
何よりチャーハンにすれば間違いはない。チャーハンの腕前が二段くらい上がるのは確実だ。
他には、吸湿しすぎているというのであれば、水分を補えばいい。単なる水ではなく、うま味の効いた汁でね。ということで雑炊になるのだ。
味噌汁の残りを土鍋に移し、塩豚少々、生姜すりおろし、キムチを入れて煮る。
これも残り物だが、ホウレン草をひとつかみ入れ、その上からパラパラになった冷やご飯を投入。
しばらく煮込んで、溶き卵1個を流しフタをして食卓へ。長ネギをのせて完成である。
マイルドな辛さで温まる。
水分が多い雑炊は、食べ方に注意が必要だ。口に含んだ時に、外側より中の方がよほど熱いので、油断していると口の中をやけどしてしまう。というか、やけどした。
早食い傾向の私には、食べる過程で難易度の高いメニューであるのだよ。
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