多摩川でハゼを釣って南蛮漬けにしていただく
2021年10月21日に追記:こちらは、もっとたくさんのハゼを南蛮漬けにしていただいた時の投稿です。
多摩川にハゼを釣りに行きました。
最初に向かったのは、六郷橋です。
天候は時々薄日が差す曇天で、日射しが少ない分、前回よりは過ごしやすく感じます。
ボイルホタテを餌にした脈釣りで、すぐに極小チチブ2匹が釣れましたが、あらためて川底をのぞくと、ちらほらと見える小さな黒い魚影はすべてチチブのようです。
早々にその場所に見切りをつけ、河口に向かってブロンプトンのペダルを回します。
大師橋を越えて、次に向かったのは多摩川右岸の河口付近、羽田空港が目の前に見える護岸です。
右手には建設途中の「多摩川スカイブリッジ」が見えます。
足元の水深は浅く、濁りがあって魚影は確認できませんが、点在する水中の障害物の周りにボイルホタテをつけた針を落とすと、すぐに反応がありました。
この後も頻繁にアタリがあり、ハゼがたくさん居着いていることがわかったので、ここに腰を据えて釣っていくことにします。
ボラかセイゴか、魚が水面をジャンプし、ときおり岸辺に近づいてきた大きな魚の背びれが見え隠れします。真っ白な鷺が翼を広げ、背後の草が茂る土手では虫が鳴いてバッタがはねる、なかなか生体反応がゆたかな所です。
周りに人気がほとんどないのも好ましいところです。
釣り糸を垂らしていたのは正味3時間といったところでしょうか。根掛かりで何度か仕掛けを失って、手持ちの釣り針がすべてなくなったので終了です。
ここでの釣果は、大小合わせて27匹のハゼでした。釣りをしたのは10mほどの区間でしたが、こまめに移動して探れば、もっと釣果は伸びると思います。
今回は、ハゼをできるだけ痛めずに持ち帰るために購入した小さなクーラーボックスを持参しました。
これがなかなかいい感じです。
保冷剤として入れていた、水を凍らせた 500mlのペットボトルは、釣りを終えた時点で8割方が溶けずに残っています。
また、水に入れていないにもかかわらず、家に持ち帰ったハゼは数匹がまだ生きていました。
そして、これくらい体積が小さいと、ベルトをたすき掛けにしてぶら下げたままでも、ブロンプトンを漕いで安全に走ることができます。
また、竿は短い 2.1Mを使ってみました。
これが非常に軽く、前回使用した 3.6Mより格段に取り回しやすく感じました。加えて 10cm以上のハゼがかかると、よく曲がって魚が走ります。釣り味がよく、とても楽しかったです。
家に帰ったら、とりあえず氷を浮かべた塩水にハゼを入れ、シャワーを浴びました。
服を着替えて、一休みしたらハゼを調理します。
ハゼに粗塩を振りかけ、こすり洗いして、ぬめりを取ったあと、一匹ずつ包丁でうろこと内臓を取り除き、よく洗ってから水気を取ります。
ここで予想外のハプニングが発生しました。
南蛮酢の調味料を用意していて気がついたのですが、なんと!醤油がほとんど残っていません。
せっかくシャワーを浴びてさっぱりしたのに、これから買いに行くことを想像すると、面倒のあまり気が遠くなりそうです^^;
ハゼは冷蔵庫に入れて、調理は翌日にしようかとも考えましたが、そこで思い付いたのがナンプラーです。
タイではナンプラーを、日本の醤油のように利用していると聞いたことがあります。
そして魚を漬ける南蛮酢であれば、大豆を原料にした醤油よりも、魚を原料にした魚醤(ナンプラー)の方が向いているかも?という目算です。
Google先生に訊いてみると、肯定も否定もなく、とりあえず使えなくもないようです。
下処理をしたハゼ、人参、玉ねぎ、唐辛子、酢、ナンプラー、みりん、酒、砂糖、塩、顆粒ダシ、水、小麦粉
人参は細切りに、玉ねぎは薄切りに、唐辛子は小口切りにします。
- 水 200ml
- 顆粒ダシ 小さじ1
- 酢 大さじ3
- ナンプラー 大さじ2
- みりん 大さじ3
- 酒 大さじ3
- 砂糖 大さじ2
- 塩 小さじ 1/2
以上を鍋に入れて火にかけます。
ひと煮立ちさせたら、人参、玉ねぎ、唐辛子を加えて、火を止めたら南蛮酢(ナンプラー使用)の完成です。
ハゼに小麦粉をまぶし、180度の油で揚げていきます。
周りの泡が細かくなり、ハゼが浮いてきたら、いったん取り出します。
油の温度を 200度まで上げて、短い時間で二度揚げします。油を切ったら、熱いまま南蛮酢の鍋に移します。
ハゼを南蛮酢によく浸し、粗熱がとれたらタッパーウェアに移します。ふたをして冷蔵庫に入れ、丸一日、あるいは二日ほどおいたらできあがりです。
作るのに手間と時間はかかりましたが、これはとても美味しかったです。
ひとことで言い表すのなら、あっさりしているのにコク深い、という表現が適切でしょうか。
頭も骨も問題なく食べられます。
魚を食べていて小骨を噛むと、一瞬、食べられるのか、吐き出した方がよいのか考えることによって、食べている魚の味わいに集中できなくなるわけですが、この南蛮漬けの場合は、小骨を噛みしめていくと旨味がジュワーッと広がってきます。むしろ小骨を噛みしめることによって、その味わいが深まる感じさえします。
この強い旨味はどこからくるのでしょうか。
顆粒ダシ? ナンプラー? ハゼ?
たぶん、お酢を含めたすべての調味料と食材が、時間をかけて醸し出すものなのでしょう。
ちなみにナンプラーを使った違和感は全くありませんでした。これを食べて、醤油の代わりにナンプラーを使ったことが分かる人は、たぶんいないと思います。
これは完全にリピ確定レシピとなりました。
さて、次にブログに載せるハゼ料理は、やはり定番の天ぷらでしょうか。
今回、南蛮酢のレシピ(使う調味料と、その配合比率)を参考にしたのが、こちらの書籍です。
『旬を楽しむ 釣り魚料理入門』池田書店
20年以上前に購入して、ずっと本棚に眠っていたものです。
溜まりすぎたたくさんの本は、あるとき、まとめてブックオフに売り飛ばしたのですが、この本が本棚に残っているのを見つけたときは、少し嬉しかったです。
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