「猫」と「時間」のワンダーランド
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猫 | 20歳 | 27歳 | 33歳 | 39歳 | 45歳 | 50歳 | 55歳 | 60歳 | 65歳 | 70歳 | 74歳 |
人間 | 43歳 | 44歳 | 45歳 | 46歳 | 47歳 | 48歳 | 49歳 | 50歳 | 51歳 | 52歳 | 53歳 |
猫の実年齢を人間の年齢に置き換える表がある。
その表の換算によると、二年前の夏にこの部屋にやって来た子猫ケインは、あと三年もすれば私の年齢を越えることになる。
どうりでこの頃、飼い猫の垂れた下腹が気になっていたのではあるが、合点がいった。年齢と共に基礎代謝が低くなるのは人間も猫も同じか。
ケインよ。私も通勤ランナーとなったのは三十を過ぎてからなのだぞ。おまえも精進せねば。
しかし、野性味あふれる飼い猫の行動を「イタズラ」と疎んじ、まともに相手をしてやらない飼い主がいちばん悪いのだろう。
そう、申し訳ござらん。ケイン殿。
人間は走らなくても生きていけるが、走ることに価値を見いだす人も多い。猫にとっても、そういう類いの行動があってもおかしくない。
ケインは飢えることもなく、雨に濡れることもなく、クルマにはねられる危険もない。そういう庇護を与えている私は、もっと大きなものをケインから奪ってしまったのではないかと、時々思う。
そんなケインも私も同じように、奪われ失っていくもの、それが「時間」だ。最初の表は、相対的なスピードこそ異なるが、不可逆的に変化している。
「時間」は目に見えない。いつか尽きるのは確実なれど、どれだけ残っているのかがわからない。わかるのはこれまでの経過くらいだ。
「時間」がいかに人生(あるいは猫の生涯)に影響を及ぼしているのか。日常ではなかなか意識できない事ではあるが、可能であれば、「時間」の価値を知るためにも、ぜひ記録に止めればならない。
そう、こんな具合に。
おぅ、なんということだ。
しかし、時は戻らない。ケイン、このままいくぞ。
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